筋肉痛…。避けたいものの筋トレをする以上避けられない痛みです。
歩くのも辛い筋肉痛を抱える一方で、毎日平然と筋トレをこなす人もいます。
そのような人はなぜ筋肉痛にはならないのでしょうか?
筋肉痛が出ない人は筋トレ慣れしている
結論から言うと「簡単には筋肉痛が出ない体が出来上がっている」からです。
毎日筋トレを続けるような人は体が慣れており、そうでない人は慣れていない。
もちろんメニューの強度や個人差はありますが多くの場合これが理由です。
例えば毎日10㎞走りこんでいる人と全然運動していない人。
同じ10㎞走った次の日、体の疲労具合はまるで違いますよね。
筋トレも同じ。同じ負担をかけ続ければいずれ慣れて来ます。
「筋肉痛が無い=筋トレの効果が無い」?
「筋肉痛辛い…でもこれは筋トレが体に効いてるって証なんだよな…!」
筋トレを始めて間もない頃、筋肉痛が出るとそのように思ったと思います。
しかし筋トレを続けていくと段々、筋肉痛が出なくなっていきます。
「あれ、昨日筋トレしたのに筋肉痛が出ない…ひょっとして効いてないのか?」
このように考えてしまうことがあります。
ですがご安心を。筋肉痛が出ないからといって筋トレの効果がない訳ではありません。
そもそも筋肉痛というのは、筋肉に現状を上回る刺激があって初めて生じるものです。
「やっぱり筋肉を鍛えるための刺激が足りてないってことじゃないの?」
そうではありません。筋肉の能力を上回る刺激を与えても筋肉痛が出ないことは多々あります。
それは体の基礎能力の問題です。
先ほど走りこんでいる人とそうでない人の例えを出しました。
この2人にそれぞれ1km追加して走らせると次の日の疲労具合はどうでしょう。
そういうことなのです、同じだけの負担をかけても本人の能力で結果は左右されます。
10㎞走りこんでいる人にそうでない人と同じ負担を与えるにはどうすれば良いか。
単純に倍の10㎞を追加して20㎞走らせれば、能力を圧倒的に上回る刺激となります。
筋トレも同じで、筋肉痛が出てくるのに必要な負荷は人によって異なるのです。
人間の成長曲線は一直線に右肩上がりになる訳ではありません。
最初こそ急激に跳ね上がりますがある程度のラインからは緩やかになります。
ですが全体的に見れば徐々に上がっているので、効果は出ているのです。
筋肉痛が出ているのに気付いていない?
子供の頃、血があふれて止まらないような切り傷を負ったことはありますか?
そのときは痛みと血の量にビックリして慌てふためいたと思います。
今同じような傷を負っても「圧迫して止血、傷口を心臓より高く…」と冷製に対処できます。
筋肉痛も同じ。最初は慣れていないですからつきまとう痛みに四苦八苦します。
しかし同じ痛みも繰り返すと慣れるもの。痛いという感覚が薄れます。
これは体が強くなっているのと同時に脳も痛みに耐性が出来てきているからです。
あの頃は体も動かせなかったような痛み。
同じくらいの刺激を与えているのに今では「少し筋が張っているかな」程度に感じる。
そんなことは筋トレを続けていればよくあることなので気にする必要はありません。
毎日筋トレしても筋肉痛が出なくなってこそ一人前
「痛みなくして成果なし」。筋トレと筋肉痛もこのような関係であると考える人は多いです。
筋肉痛はトレーニーの勲章。筋肉痛が出てないということは効果が無いということ。
日本ではこのような理論の下で指導しているトレーナーが未だにいます。
筋トレの本場といえばアメリカ、日本の10年先を行っていると言われています。
そのアメリカでは「筋肉痛で筋トレの効果を図る」などという理論は過去の遺物です。
今や「どのようにして筋肉痛を起こさず筋トレの効果を高めるか」が研究されています。
「筋肉痛はトレーニーの勲章!」そんな考えを持っているならそれは今日までにしましょう。
「毎日筋トレをしても筋肉痛が出なくなってきた!それだけ体が出来上がってきたんだな」。
こう思うようにしましょう。最近ようやく私もそのラインに近づきつつあります。