筋トレ時に良い食品はささみ、という話はよく聞きます。
じゃあ毎日ささみを食べ続ければ効果が高いのでは!?と思ったりしますよね。
今回は食事をささみ中心にすると筋トレに効果があるのか、見てみましょう。
ささみオンリーはNG!
のっけから展望をぶち壊してしまい申し訳ありません(笑)
たまに年がら年中ささみを食べているトレーニーを見かけます。
ですが同じものを食べ続ける苦労に見合う成果は期待できないでしょう。
- 一度に吸収できるたんぱく質の量は決まっている
- たんぱく質を吸収するための栄養素も摂取する必要がある
この2つが「ささみオンリー」の食事がダメな理由です。
摂取したたんぱく質を全て吸収できる訳ではない
植木鉢に水をやり続けると土が吸い切れなくなりあふれてしまいます。
体も同じ、たんぱく質をひたすら摂取しても吸収しきれない分は排泄されてしまいます。
なのでせっせとささみを食べ続けても思ったような効果は得られません。
ですがささみ自体は筋トレに効果があります。
その効果を最大限に得るためには理想量をバランス良く摂取する必要があります。
関連記事「ささみの吸収力でリバウンドゼロの体をつくるには?」
体に必要なたんぱく質の量は?
よって体が処理しきれるたんぱく質を効率良く摂取することが不可欠になります。
ではトレーニーが1日に摂取すべきたんぱく質の量は?
自身の体重(kg)×1kgあたりのたんぱく質の必要量(g)=1日に必要なたんぱく質摂取量(g)
このような計算式が成り立ちます。
ここで注意が必要なのが「1kgあたりのたんぱく質の必要量」。
トレーニングの状況によって変わってきます。
- トレーニングをしていない場合:0.8g
- 筋肉を増やしたい場合:1.6~1.8g
- 現在の筋肉を維持したい場合:1.3~1.5g
激しいトレーニングをしている自覚があるならば上限値で設定して良いでしょう。
一方、筋トレの最中にプロテインの摂取を頻繁に行っているなら
ここでは少し控えて下限値で設定しても良いでしょう。
この式を元に体重60kgの人が一日に摂取すべきたんぱく質の量は
60(kg)×1.8(g)=108g
と計算されますね。
1日に食べるべきささみの量は?
次に知りたいのはささみに含まれるたんぱく質の量ですが
ささみ100gにつき25gのたんぱく質
が含まれるとされます。
100/25(たんぱく質1gを含むささみの量)×108g(必要摂取量)=432g
先ほどの体重60kgのトレーニーが摂取すべきささみの量は432gとなります。
432gのささみをうまく配分して食事メニューを組みましょう。
ビタミンB6の摂取を欠かさない
しかし必要なたんぱく質を摂取してもこれは理論値。
体調によっては折角摂取したたんぱく質が上手く吸収されないことも。
そうなっては当然、筋肉を作るたんぱく質も不足してしまいます。
そこでビタミンB6を欠かさないようにしましょう。
ビタミンB6には摂取したたんぱく質の吸収と再合成を助ける効果があります。
一般的に言う「バランスの良い食事」を摂っていれば不足することはありませんが
たくさんのたんぱく質を摂取している以上、ビタミンB6も多めに摂取する必要があります。
ビタミンB6を多く含む食品は?
- とうがらし 3.81
- にんにく 1.50
- ピスタチオ 1.22
- まぐろ(びんなが) 0.94
- 牛肉(レバー) 0.89
これは食品100gあたりのビタミンB6含有量(mg)、
その中でも特に多いものを抜粋したものです。
数値だけ見ればとうがらしがダントツ、次点がにんにくです。
しかしこれらを大量に摂取するのは少しばかり苦しいでしょう。
なので調味料として利用するのが有効でしょう。
食品としてはマグロ、レバーに多く含まれています。
栄養剤にはビタミンB6が配合されているものも多いです。
これらを利用して上手く摂取したい所ですね。
「バランス良く食べる」が健康の基本
私は筋トレは「健康な体を作る」ための一つの手段だと考えます。
そして健康のためには栄養を適切に摂取することが欠かせないはずです。
目先の利益(筋肉)だけを考えていると長期的(健康)には失敗することもあります。
筋肉をつける、脂肪を減らすことに執着した結果亡くなった方もいます。
効率良く筋肉をつける食事を考えるのも良いですがそのために体を壊しては元も子もないです。
一度「なぜ筋肉を鍛えたいのか」を考えてみてから、食事を考えることをオススメします。